【焼酎&泡盛スタイル対談】鹿児島出身の俳優おすすめの本格焼酎の楽しみかた/田上晃吉さん×焼酎スタイリストyukikoさん
11月1日から3日まで行われた鹿児島県の本格焼酎イベント「焼酎ストリート」取材の特別編として、NHK大河ドラマ「西郷どん」 で薩摩ことば指導を担当している鹿児島県出身の俳優 田上晃吉さんのインタビューをお届けします。今回は本格焼酎の楽しみ方、おすすめ観光スポットなどお聞きしました。NHK大河ドラマでのエピソードも満載です!原作本『西郷どん!』(林真理子 著/KADOKAWA刊)の取材も担当した焼酎スタイリストyukikoさんとの対談です!
【profile】 田上 晃吉 / Koukichi Tanoue(俳優)
1982年 鹿児島県生まれ。俳優 榎木孝明氏の付き人を経て2002年に俳優としてデビュー。テレビ、舞台、映画など様々なジャンルに出演。殺陣や乗馬の特技を活かし、時代劇やNHK大河ドラマの出演も多数。NHK大河ドラマでは2006年「功名が辻」、2008年「篤姫」、2010年「龍馬伝」、2018年「西郷どん」に出演。「西郷どん」では薩摩ことば指導も担当し、45話ではストーリーのキーパーソンである中原尚雄役で俳優として出演。
オフィシャルサイト http://www.queens-ave.com/talent/koukichi-tanoue/
NHK大河ドラマ「西郷どん」で薩摩ことば指導を担当する俳優・田上晃吉さんが伝える鹿児島の魅力
(yukiko)田上さんにとって出身地である鹿児島はどのような存在ですか?
(田上さん)18歳で鹿児島を飛びだして様々な経験をしてきたのですが、今となっては一度故郷を離れてみて俯瞰で自分が生まれ育った地を見られる目が持てたのは良かったと思っています。食べ物や文化も鹿児島らしさを大事に感じれるようになりました。
特に、鹿児島県の県人気質にはすごく助けられました。鹿児島県人独特のつながりがあって、自分にとって東京での生活においても大きいものを占めているなと感じています。
(yukiko)”鹿児島県人”の気質とは、どのような時に感じますか?
(田上さん)それって“コミュニケーションの取り方”だと思っています。鹿児島の人たちは、相手が鹿児島県人だと分かった瞬間に「お前、鹿児島出身か!飲みに行くぞ!」みたいにぐっと距離感が近づくんですね。そして郷土愛が強いので、それぞれが育った鹿児島の話をしながら焼酎を飲むんです(笑)。
(yukiko)田上さんは今年のNHK大河ドラマ「西郷どん」で薩摩ことばの指導を担当されていますよね。やはり郷土愛を強く感じながら作品に関わっていますか?
(田上さん)そうですね。NHK大河ドラマ「西郷どん」で出演者の薩摩ことば指導を担当して、しかも今回はありがたいことに俳優としても作品に関わっています。大河ドラマや時代劇に携わると、自分のアイデンティティーや生まれ育った場所にはこんな文化があったんだなと気づかされることが多いんです。だから「これを誇りに思いながら、自分も頑張らないといけないな」と強く思うんですよね。
他の地域にはない文化や習慣を強く認識する機会が多いので、今は鹿児島県人としてのアイデンティティーを誇りに思って仕事をしています。
(yukiko)そんな田上さんがおすすめする、鹿児島県の観光スポットがあれば教えて下さい。
(田上さん)私もまだ行ったことがないのですが、近いうちに行ってみたい今すごく気になっている観光スポットがあります。それが、薩摩川内市にある川内高城温泉(せんだいたきおんせん)。鹿児島県で最古の温泉といわれていて、明治時代には西郷隆盛が狩りの途中に立ち寄っていた温泉としてのエピソードもあるんです。
肌もすべすべになるので女性にもおすすめ。……ただし、とても熱いらしいから、入る時には気を付けて(笑)。歴史も感じながら温泉を楽しめるスポットですし、せっかくなら薩摩川内市の蔵元の焼酎も楽しみたいですね。
(yukiko)温泉好きの方、歴史好きの方にもおすすめスポットですね。NHK大河ドラマ「西郷どん」では奄美諸島で“島編”のロケも行われていましたが、奄美でのエピソードはありますか?
(田上さん)当時、奄美大島に1か月間滞在していました。撮影をしていた時にすごく感じたのは、鹿児島本土の人たちも“鹿児島愛”が強いけれども、それ以上に奄美の人たちは“奄美愛”が強いということ。しかも、奄美の人たち同士の繫がりがとても強い。文化や習慣もとても大事にされています。
島の人たちのコミュニティには必ず奄美黒糖焼酎がありますし、三線があって島唄もある。沖縄の唄とも違っていて、とても女性的で哀愁のある唄が多いと感じていました。締めには必ず六調というリズムの良い曲が流れて、みんなで踊ったり肩を組んだり……鹿児島本土では体験できないような文化に触れられたのが印象に残っています。
田上晃吉さんが実践している本格焼酎の楽しみ方
(yukiko)田上さんはどのような時に本格焼酎を楽しんでいますか?
(田上さん)今年は「西郷どん」の撮影もあって、スタッフや共演者と飲む機会がとても多いんです。どうしても外食が多くなりがちのため、家ではお酒を控える時もあります。……といっても、この1年で250日くらい飲んでいますけれど(笑)。お酒を飲む時は焼酎を選ぶことが多いです。
(yukiko)どのように焼酎を楽しんでいますか?
(田上さん)最近は炭酸割りが多いですね。もともと焼酎を飲む時はロック、水割り、お湯割りといった鹿児島県で根付いていた飲み方をしていたので、自ら炭酸割りをして飲むことはなかったんです。
「西郷どん」の撮影で奄美大島に行った時に、偶然、ロケ地で奄美黒糖焼酎を製造する富田酒造場の奥さんとお会いしました。その時に奄美黒糖焼酎「龍宮」炭酸割りを教えてもらったんです。実際に飲んでみたらその1杯がとても美味しくて。それ以来、すっかり炭酸割りにハマっています。芋焼酎を炭酸割りにすることもありますよ。
薩摩隼人・田上晃吉さんが指南!男性・女性におすすめしたい本格焼酎のポイント
(「焼酎ストリート」の様子。鹿児島の本格焼酎を飲みながらトークショーが行われた)
(yukiko)ウェブマガジン「焼酎&泡盛スタイル」は、おしゃれにお酒を楽しむポイントを読者の皆さんに紹介しています。田上さんが考える、女性におすすめのおしゃれな楽しみ方があれば教えて下さい。
(田上さん)女性には、お酒の味わいと一緒に器を楽しんでほしいですね。蔵元も香りも楽しんでもらうことも含めて造っていると思うので、おしゃれなグラスを使って焼酎を飲んでもらえたらと思います。同じ銘柄でも、グラスを変えることでいつもと違うお酒のように楽しめたり、おしゃれに見えたりしますよね。
(yukiko)NHK大河ドラマ「西郷どん」でも薩摩切子が小道具で登場していて、お酒のシーンを器が彩っている場面もありましたよね。では、男性に向けておしゃれな飲み方はありますか。
(田上さん)男性は黙ってお湯割り!……ですね(笑)。鹿児島県でのお湯割り文化は、自分たちの父親や祖父など先祖代々も好んで飲んだ飲み方ですし、現代に伝わっている焼酎文化のひとつです。お湯を注ぐことによって香りの立ち方も変わりますから、男性の皆さんにはその部分も楽しんでもらえたらと思います。
しかも、焼酎は次の日にアルコールが残りにくいお酒。働く世代の皆さんにもおすすめのお酒です。これからの寒い時期こそ、鍋やすき焼きのおともに焼酎を選んで飲むのも良いかもしれません。
(yukiko)最後に、ウェブマガジン「焼酎&泡盛スタイル」読者の皆さんへメッセージをお願いします。
(田上さん)鹿児島で生まれ育った男性のことを「薩摩隼人」というのですが、自分も「薩摩隼人」の一人として、薩摩焼酎や奄美黒糖焼酎の原料であるさつま芋や黒糖そのものの味わいを楽しんでもらいたい、好きになってもらいたいという気持ちは強くあります。
今では本格焼酎をジュースで割ってカクテルのような楽しみ方も提案されていますよね。だからこそ余計に、お湯割り、ロック、水割りなど鹿児島の焼酎文化として根付いている王道の美味しさも皆さんに好きになってもらえたら嬉しいです。
芋焼酎といってもさつま芋の種類もさまざまありますし、銘柄によって香りの立ち方も変わったりします。色々な銘柄を飲んでもらって、それぞれの良さや違いを感じてもらうのも焼酎の楽しみ方なのかな、と。
(yukiko)薩摩ことばのような方言も、本格焼酎も、その地に根付いている文化ですよね。
(田上さん)そうですね。鹿児島の蔵元は現在113蔵あるので、蔵元によって造りやこだわりもさまざまでしょうし味や香りも変わってくると思います。皆さんには自分に合った焼酎を探してほしいですね。女性は水割りやロックなどから入ってもらって、男性にはぜひ“黙ってお湯割り”を楽しんでほしいです。鹿児島の文化を感じてもらえたらと思います。
今回の鹿児島で開催されている「焼酎ストリート」のように、焼酎イベントも全国各地で行われていると思うので積極的に参加してみるのもおすすめです。皆さんにも“身近で楽しめるお酒”として本格焼酎を楽しんでもらいたいですし、お酒を通して鹿児島文化を好きになってもらえたら嬉しいです!
(yukiko)田上晃吉さん、ありがとうございました。
[取材・文・撮影]yukiko(焼酎スタイリスト、ファッションスタイリスト)
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焼酎スタイリスト®、ファッションスタイリスト。色彩総合プロデュース「スタイルプロモーション」代表。株式会社永谷園を経て“色が強み”のファッションスタイリストに転身。全国の蔵元らと連携して「焼酎スタイリスト®」として日本のお酒「國酒」を“流行×オシャレ”に発信。トレンドや美容情報に精通し、ファッション誌やビューティー誌にも登場。”時流”を掴んだお酒のコメントやアドバイスには定評がある。
蔵元や酒販店・飲食店からの信頼も厚く「蔵元公認 焼酎アンバサダー」「焼酎ナビゲーター」「泡盛スタイリスト®」「日本酒スタリスト®」なども務め、全国で講演やイベントプロデュース・企業研修を行う。大学の非常勤講師として教育分野でも活躍。(専門:販促色彩・ビジュアルプロモーション・ブランド構築・伝統文化産業)
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