【焼酎&泡盛スタイル対談】奄美黒糖焼酎と芋焼酎の楽しみ方/カサリンチュ×焼酎スタイリストyukiko
鹿児島県の本格焼酎の日イベント「焼酎ストリート」2日目は、奄美在住のユニット カサリンチュがスペシャルライブで会場を盛り上げていました。奄美をこよなく愛するヴォーカル兼アコースティックギターのタツヒロさん(写真左)、ヒューマンビートボックス兼ヴォーカルのコウスケさんにインタビュー!イベントテーマソングも手掛け、2年連続で出演した本格焼酎イベントの感想や奄美のおすすめ観光スポット、奄美ならではの焼酎の楽しみ方などたっぷりとお聞きしました。気さくなカサリンチュのお二人と焼酎スタイリストyukikoさんの和気あいあいとした対談、どうぞお楽しみ下さい!
※奄美群島……奄美大島・喜界島・徳之島・沖永良部島・与論島・加計呂麻島・請島・与路島からなる島嶼群
【profile】 カサリンチュ / kasarinchu(アーティスト)
[左]タツヒロ/ヴォーカル、アコースティックギター
[右]コウスケ/ヒューマンビートボックス、、ヴォーカル
鹿児島県奄美大島笠利町在住のユニット。東京でそれぞれの生活を経て奄美大島に帰郷。高校の同級生である二人は、友人の結婚式で一緒に歌ったことがきっかけでユニットを結成。タツヒロはサトウキビ工場の農務部(2013年6月末退社)、コウスケは日中は弁当屋、夜は居酒屋で働きながら音楽活動を続ける。2007年奄美群島限定でミニアルバム「kasarinchu」をリリース。2010年7月28日ミニアルバム「感謝」でメジャーデビュー。
代表曲はJA共済「地域貢献活動」CMソング「あなたの笑顔」、アニメ「宇宙兄弟」エンディングテーマ「NewWorld」、コミック「宇宙兄弟」27巻公式イメージソング「あと一歩」、劇場版「しまじろうと えほんのくに」テーマソング「たいせつなひと」、 NHK BSプレミアムドラマ「鴨川食堂」主題歌「風」など。
2017年 12月に約1年ぶりのリリースとなるコンセプトミニアルバム「待つ、うらら」をリリース。
オフィシャルサイト http://www.kasarinchu.com/
奄美在住アーティスト カサリンチュがおすすめする奄美での過ごし方
(yukiko)まずは、お二人が住んでいる奄美大島について、おすすめの観光地や観光の仕方を教えていただけますか?
(写真左:タツヒロさん) 沖縄に旅行される方は多くても、なかなか奄美に旅行しようと最初に決める方は少ないかもしれません。ただ、奄美群島は沖縄や鹿児島本土とも違う文化がありますし、沖縄ほど観光地化や開発が進んでいないので、手付かずの自然、観光地化していない部分が奄美の魅力だと思っています。今は世界遺産登録に向けて動いていますので、その点でも皆さんにおすすめしたいですね。
(写真右:コウスケさん)カサリンチュが住んでいる奄美大島の笠利町(かさりちょう)はサトウキビ畑が広がっていて、海が広がっていて……という良い意味で何もない場所なので、“何もしないのをしに来る”……という場所ですね。自分のお気に入りの場所を見つけて佇んだり、写真を撮ったり。そういう環境から自分自身を見つめて、何かを感じてもらえるような場所だと思っています。
(yukiko)では、コウスケさんはそのような場所で、普段はどのように過ごしているのですか?
(コウスケさん)海をぼーっと眺めていますね。時期が合えばクジラやイルカを見ることもできますし、海の近くに行けばカメがいたり。都会では絶対に味わえない自然の力が奄美にはあります。沖縄や鹿児島本土ともまた違った雰囲気があるので、皆さんにも奄美ならではの良さを感じてほしいです。
(yukiko)奄美では、焼酎というと「奄美黒糖焼酎」を飲む機会が多いと思いますが、普段、お二人はどのように焼酎を楽しんでいますか?
(タツヒロさん)二人ともお酒は好きですし、奄美にいると飲み会が多いんですよ。ライブ活動で奄美以外の地に行くこともあって、年に1、2回ですけど二人で飲みに行くこともありますね。
(コウスケさん)仕事の後も必ずみんなで飲みに行きますよ。私たちにとって、お酒を飲む時間はコミュニケーションの一環なので生活の中に溶け込んでいるんですよね。
(タツヒロさん)一緒にお酒を楽しんでいても、極端に二人のタイプは分かれますね。“お酒に飲まれない”タイプと、“お酒に飲まれてしまう”タイプ(笑)。
(コウスケさん)そうそう、ちゃんと帰れるタツヒロと、帰れなくて寝てしまう自分……(笑)。
(yukiko)お二人の歌声が違うように、お酒を飲んだ時の様子もそれぞれ違いがあるようですね(笑)。
(お二人)そうそう!
タツヒロさんのおすすめの焼酎の楽しみ方
(yukiko)タツヒロさんの焼酎の好きな飲み方はありますか?
(タツヒロさん)奄美は暑い地域なので、基本的には水割りで飲むことが多いですね。女性やお酒の弱い方なら奄美黒糖焼酎のソーダ割りが飲みやすいと思います。冬になって寒くなると、やはりお湯割りですね。奄美にいる時はたいてい奄美黒糖焼酎を飲んでいますが、鹿児島本土に来ると芋焼酎も飲みます。
(yukiko)黒糖焼酎もお湯割りにすると美味しいですよね。東京の場合はもともと焼酎を水割りやロックで召し上がる方が多いので、お湯割りを飲む文化が鹿児島ほど定着していません。だから、奄美黒糖焼酎をお湯割りで飲む人はまだ少ないかもしれませんね。
(タツヒロさん)そうですね。芋焼酎ならお湯割り派の方もいらっしゃるかもしれませんが、奄美黒糖焼酎もお湯割りが美味しいことは、まだあまり知られていないかも。現地ではお湯割りで飲む方も多いんですよ。
(yukiko)奄美黒糖焼酎をお湯割りで飲んでみたいと思う方に、タツヒロさんのおすすめの注ぎ方を教えて下さい。
(タツヒロさん)お湯割りの場合は……とにかく「お湯が先」です!まずは、そこを間違いないようにしていただければ!(笑)お酒とお湯の割合を “ロクヨン”(焼酎6:4お湯の割合)と言ったりすることもありますが、島で賑やかに飲んでいる場合、お酒の割合はみんなあまり気にしていなくて、だいたいの割合で楽しんでいます。
コウスケさんのおすすめの焼酎の楽しみ方
(yukiko)では、コウスケさんの焼酎の楽しみ方を教えて下さい。
(コウスケさん)奄美黒糖焼酎のソーダ割りはおすすめですね。炭酸を注ぐことによって、さらに焼酎の甘みやコク、香りを感じられると思います。ハイボールのようにレモンを入れてもいいですしね。
(yukiko)そういう時は、どのような食事やおつまみと合わせますか?
(コウスケさん)やはり奄美ならではの「油そうめん」はおすすめです。鹿児島以外の地だと、油そうめんは食べられるところが限られてしまうので、もし油そうめんが身近にない場合は、黒糖もいいですね。黒糖をかじりながら黒糖焼酎を飲むのも美味しいですよ。黒糖なら「焼酎&泡盛スタイル」読者の皆さんにも手に入りやすいのではないでしょうか。料理を作る時も、白砂糖の代わりに黒糖を使うと奄美黒糖焼酎と合わせやすくなると思います。
カサリンチュが語る、奄美黒糖焼酎・芋焼酎をオシャレに格好良く楽しむコツ
(yukiko)「焼酎&泡盛スタイル」では、お酒をオシャレに飲みたいと思う読者も多いのですが、奄美在住のカサリンチュお二人が考える焼酎の格好良い飲み方やオシャレな飲み方があれば教えていただけますか?
(コウスケさん)奄美黒糖焼酎をロックで飲んでいる女性を見かけたら、「おっ!」と嬉しく思いますね。
(タツヒロさん)確かに!!
(yukiko)それって……お酒が強い女性に見えて、男性としては引いたりしませんか?(笑)
(お二人)全然!!
(タツヒロさん)僕らにはそういう感覚はないですよ。むしろ嬉しい!
(コウスケさん)そうそう!自分たちと対等にお酒を楽しんでくれる感じがして嬉しくなります。
(タツヒロさん)自分たちも奄美黒糖焼酎が好きですし、焼酎文化が生活に密着している自分たちにとっては、一緒にお酒を囲んで楽しみたい気持ちが強いんです。だから、ぱっと見た時にお酒をあまり飲めなさそうに見えた女性が、焼酎ロックをオーダーしたりすると「おぉ!」と目が行きますよね。
(コウスケさん)そうそう、格好いいよね!
(タツヒロさん)もちろん、奄美黒糖焼酎はアルコール度数が25~30度のものが多いので無理をする必要はありませんが、もしお酒が飲める方だったら奄美黒糖焼酎のロックをぜひ!
(コウスケさん)ぜひ!
(yukiko)お二人の話を伺っていると、実際に奄美黒糖焼酎のロックを飲みたくなりますね(笑)。では、鹿児島県の芋焼酎にはもともとお湯割りの文化がありますが、お二人が考える芋焼酎の格好良い飲み方やオシャレだなと思う飲み方はありますか?
(コウスケさん)芋焼酎の場合、今の若い人たちはロックや水割りで飲んでいる人が多いから……逆に、芋焼酎の場合は「お湯で!絶対にお湯割りで!」ってこだわる女性を見たら「おぉ!」って思うかも!
(タツヒロさん)そうですね、芋焼酎のお湯割りは鹿児島の酒文化ですし、芋焼酎はお湯割りにすると香りが広がりますよね。だから女性が「芋焼酎のお湯割りで!」ってお湯割りにこだわってオーダーしていたら格好いいですね。
(コウスケさん)鹿児島の芋焼酎や鹿児島文化のことを良く知っている感じがするので、そんな姿を見たら嬉しくなりますね。
(yukiko)では、男性がオシャレに格好良く本格焼酎を飲むコツがあれば教えて下さい。
(タツヒロさん)女性と一緒の席は特に、お酒に飲まれてはダメですよね(笑)。
(コウスケさん)確かにね(笑)。
(yukiko)そうですね……お酒が強い弱いとか関係なく、女性の立場からお話するなら自分よりも先にお酒に飲まれてしまっている男性がいたら、正直その場でどうしていいか分からなくなります(笑)。
(タツヒロさん)もちろん、楽しく飲んだ末のことなんですけどね。ただ、女性と一緒の時は、男性は女性も気遣ってあげられるような余裕は残しておきたいですよね。それが格好良く見えるコツかな。
(コウスケさん)あとは、焼酎のボトルキープをしている男性もお酒を知っている大人の男性っていう感じがして格好良く見えますね。自分の好きなお酒をちゃんと分かっていて、お酒のシーンを楽しんでいるイメージがあります。
(タツヒロさん)奄美の場合だと、自分たちよりも年上の男性は焼酎水割りを飲む時も、ビールを飲みほしたジョッキにそのまま水割りをつくる人たちも多いんですよ。「グラスでは小さいから」とジョッキサイズで飲んでいる姿は勇ましいイメージがあって格好良く映りますね。
昨年と今年、「焼酎ストリート」に出演して感じたこと
(yukiko)「焼酎ストリート」は鹿児島県の113蔵の銘柄が出揃うイベントです。昨年からテーマソングと歌われているカサリンチュのお二人からイベントに対する想いや蔵元に応援メッセージをお願いできますか?
(タツヒロさん)鹿児島の焼酎、奄美の焼酎をもっと多くの方々に飲んでもらえるように、鹿児島県全体で盛り上げて行けたらと思っています。とくに奄美の人たちは、良くも悪くも自分たちのことをPRするのがあまり得意ではないんですよね。
東京をはじめとする首都圏で奄美黒糖焼酎を飲もうとすると銘柄が少ないんです。応援しているからこそ、もっとたくさんあったらいいのに……と思うこともあって。蔵元の皆さんも製造で忙しい部分もあるとは思うのですが、皆さんの営業の成果が全国で現れてほしいと願っています。自分たちも奄美黒糖焼酎を首都圏の皆さんに知ってもらうために役に立てることがあれば協力したいですしね。そして、芋焼酎も他の県にお手本になるように、鹿児島県としての存在をもっと出せたらいいなと思います。
(コウスケさん)県外に出ると鹿児島県の焼酎というと芋焼酎を見る機会が多いので、鹿児島県の本格焼酎として奄美黒糖焼酎にも頑張ってもらいたいですね。自分たちが住んでいる奄美大島では、今までは自分たちの地で造られた奄美黒糖焼酎を飲まなければいけないような雰囲気があったのですが、最近では芋焼酎を選んで飲む人も増えてきました。
だから逆に、鹿児島本土でももっと奄美黒糖焼酎を飲んでもらえたらと思います。もちろん全国の焼酎好きの皆さんにも奄美黒糖焼酎に興味を持ってもらいたいです。
(yukiko)お二人は奄美出身ということもあって、とても“奄美愛“に満ちていますよね。鹿児島県のなかでも、やはり奄美の存在は特別ですか?
(コウスケさん)そうですね、もちろん鹿児島県全体も応援していますし、芋焼酎の蔵元の活動も応援しています。それ以上に自分が生まれ育った奄美には特別な愛着があるので、奄美黒糖焼酎の応援にはひときわ力が入ります!
(yukiko)最後に、「焼酎&泡盛スタイル」読者の方にメッセージをお願いします。
(タツヒロさん)何かのきっかけで人は新しい物事を知るようになるので、本格焼酎の良さを知る機会があったら行動に移して飲んでいただきたいと思います。実際に飲んでみるのが一番ですし、そこから興味を持ってもらって多くの方に本格焼酎が広がっていくのが理想なのではないでしょうか。
焼酎に馴染みのない方の場合は、お店や詳しい方に「一番飲みやすいのはどれですか?」と気軽に聞くものいいと思いますよ。鹿児島の芋焼酎は飲んでいても奄美黒糖焼酎に馴染みのない場合も、今回の私たちのコメントを参考にぜひ飲んでみてほしいですね。
(コウスケさん)皆さんには鹿児島県の本格焼酎として芋焼酎も好んで飲んでほしいけれども、僕らはより一層、奄美黒糖焼酎に頑張ってもらいたい!そのためにも多くの皆さんに奄美黒糖焼酎の美味しさや楽しさを知ってもらいたいと思っています。
2018年は大河ドラマ「西郷どん」の放映もされていますので、奄美群島、そして奄美黒糖焼酎にも注目しやすいタイミングです。今まで奄美黒糖焼酎を飲んでいなかった方も、今回を機会に注目してほしいです!
カサリンチュ タツヒロさん、コウスケさん、ありがとうございました。
《カサリンチュ情報》2017年12月20日リリース
コンセプトミニアルバム「待つ、うらら」
好評発売中!
[取材・文]yukiko(焼酎スタイリスト、ファッションスタイリスト)
[撮影]HIRO PHOTOMIC、yukiko
[協力]色彩総合プロデュース「スタイル プロモーション」
※写真の無断使用はお断りしております。ご理解のほどよろしくお願い致します。
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焼酎スタイリスト®、ファッションスタイリスト。色彩総合プロデュース「スタイルプロモーション」代表。株式会社永谷園を経て“色が強み”のファッションスタイリストに転身。全国の蔵元らと連携して「焼酎スタイリスト®」として日本のお酒「國酒」を“流行×オシャレ”に発信。トレンドや美容情報に精通し、ファッション誌やビューティー誌にも登場。”時流”を掴んだお酒のコメントやアドバイスには定評がある。
蔵元や酒販店・飲食店からの信頼も厚く「蔵元公認 焼酎アンバサダー」「焼酎ナビゲーター」「泡盛スタイリスト®」「日本酒スタリスト®」なども務め、全国で講演やイベントプロデュース・企業研修を行う。大学の非常勤講師として教育分野でも活躍。(専門:販促色彩・ビジュアルプロモーション・ブランド構築・伝統文化産業)
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