【東京と地域をつなぐ】東京ブランド「東京島酒」個性を味わう楽しみ方/本格焼酎の日特集

東京島酒11月1日の「本格焼酎の日」に合わせて、東京発信のウェブマガジン「焼酎&泡盛スタイル」が特集として着目したのが、日本の首都でもある”東京都”。東京から今の時流に合わせて日本の伝統的なお酒「焼酎と泡盛」の楽しみ方や今後のポイントを紹介している「焼酎&泡盛スタイル」が、今回あらためて「TOKYO」に目を向けてお届けします!

ナビゲーターを務めてくれたのが大学講師でもあり伝統文化や地域産業の楽しさや着目点を分かりやすく伝えてくれる焼酎スタイリストyukikoさんです。コロナ禍が長期化し、大型の本格焼酎イベントが見送られている現在、みんなで一緒に今一度「東京ブランド」の酒文化を読んで楽しみ、見て楽しみ、飲んで楽しむための特集です!

知っていましたか?東京都の”島”の数は、全国6位!

焼酎スタイリストyukikoです。今年の本格焼酎の日特集は、東京都のお酒の楽しみ方をお届けします。私たちが住んでいる島国ニッポンには、現在6,852もの島があります。その中でも東京都には大小200もの島が存在し、全国で6位の島数です。そのため一言で「東京」といっても、島によって様々な風土や習慣があり、食文化・酒文化が受け継がれています。

「焼酎&泡盛スタイル」本格焼酎の日特集!東京島酒・焼酎スタイリストyukikoさん取材

(左側は関東エリア。その中でも右のイラストの赤部分が東京都にあたる)

焼酎といえば鹿児島など九州の地域が盛んな印象が強いと思いますが、東京も歴史的に見ても、現在まで受け継がれている文化を見ても、九州とは異なった文化が根付いていておもしろいのです。今回は九州をはじめとする他の都道府県の焼酎生産地や蔵元も応援しつつ、「焼酎&泡盛スタイル」読者の皆さんも一緒に日本の首都「東京」の伝統文化産業「本格焼酎」について理解を深めていきましょう!

「東京の島」いくつ言える?各地に根付く文化のおもしろさ

「東京都島しょ地域」(とうきょうと とうしょちいき)という言葉を知っていますか?伊豆諸島の9島(本土から南下順で 大島・利島・新島・式根島・神津島・三宅島・御蔵島・八丈島・青ヶ島)と小笠原諸島の2島(父島・母島)の合計11島の総称です。有人島でもある東京都島しょ地域(または東京都島しょ部とも)は、豊かな海洋資源と美しい自然に恵まれた「東京の島」なのです。

1年を通して九州沖縄のような温暖な気候でありながらも、四方を海に囲まれ、火山灰地質や強風地域など厳しい環境下で独自の文化や習慣が根付いています。地元の主な産業は農業や漁業、観光業。島民の減少や高齢化によって「酒造りだけではなく島のために他の事業も行なっている」と語る蔵元もいます。

今回の特集は9月に東京で行われたメディア・飲食店関係者向けイベント「東京ISLANDS SPIRITS  島酒勉強会」の様子とともに、東京の地酒「東京島酒」の現在の特徴や着目点をお届けします。

東京の文化は”江戸”だけではない!島独自の文化によって酒造りも発展

本土から100~200km離れた太平洋上にある”東京都”の島々。伊豆諸島や小笠原諸島も今となってはすべて住所が東京都ですが、現在に至るまでに歴史的にも大変興味深い独自のルーツや本土との関わりがあります。

東京の島というと、歴史に詳しい方は“流刑地”という言葉が思い浮かぶかもしれません。平安時代には佐渡や壱岐と同じように、戦に敗れた天皇・公家・武士たちが伊豆大島に配流された歴史もあります。江戸時代になると、伊豆諸島は幕府によって流刑地と位置付けられ、そこにたどり着いた人たちが島で生活をしていく中で独自の文化が生まれてきました。

「東京島酒」における焼酎文化の発展も、上記が関係しています。江戸時代、薩摩の商人だった丹宗庄右衛門(たんそうしょうえもん)が清との密貿易によって1853年に八丈島へ流刑されたことがきっかけです。島でサツマイモ栽培が行われていることを知った丹宗庄右衛門が焼酎造りを伝授し、その技術が八丈島から他の島へ伝わったといわれています。

「東京の島」で造られるお酒の特徴は?

「焼酎&泡盛スタイル」焼酎スタイリストyukikoさん取材・東京島酒

当時、島では米が食用としても貴重であったため、酒造りに使える米は限られていて、米の代用品として麦が使用されました。そのため今でも東京の島酒は、米麹ではなく麦麹を使って製造される銘柄が多いのです。

読者の皆さんにおすすめの楽しみ方として、麦焼酎なら、同じように麦麹を使用する大分県の「大分むぎ焼酎」と飲み比べてみるもの良いでしょう。また、米麹を使用する長崎県の「壱岐焼酎」の銘柄と飲み比べてみるのもおもしろいです。

芋焼酎なら九州の多くの芋焼酎は米麹を使用していますので、その違いを飲んで確かめるもの東京の島酒との違いを味わうおもしろさだと思います。

今回私がイベントで試飲をした焼酎も麦麹を使用している焼酎が多かったため、次で紹介するレポートには商品名と一緒に使用麹も記載しています。「焼酎&泡盛スタイル」読者の皆さんも東京の島酒を飲んだり購入する際は、裏ラベルに書かれている麦麹・米麹などの麹に着目してみると東京の島文化を感じながら楽しめる1杯になりますよ!

蔵元らが語る「東京島酒」の魅力をお届け!焼酎スタイリストの取材レポート

東京島酒

ここからは、蔵元から各蔵の特徴や方向性をお聞きしましたのでご紹介します。イベント当日に参加ができなかった酒造蔵は、代わりに酒販店の皆さんがお酒のポイントを話されていました。それぞれの蔵がある島の環境や規模によってかなり違いがあります。その点を皆さんにも東京都の地酒の個性として感じ取っていただけたらと思います。

①八丈興発株式会社(八丈島)

麦焼酎「情け嶋」(なさけしま)でお馴染みの「東京島酒」を代表する銘柄。もともとは八丈島の海産物など特産品を商品化させる目的で創業された会社です。今は焼酎製造に特化しています。飲み飽きがしない酒質を目指しています。

「焼酎&泡盛スタイル」焼酎スタイリストyukikoさん取材・東京島酒

紹介銘柄:麦焼酎「情け嶋」なさけしま(麦麹)アルコール度数/AL25度

香ばしさを引き出すために行きついたのが、オーストラリア産の麦を使用すること。水割りにすると伸びや良く、口当たりが柔らかくなります。炭酸割りにすると、温暖な気候を感じさせるバナナの香りが立ちます。蔵元いわく「大人のラムネ」。東京本土の飲食店や販売店でも見かけることが多いので、「東京島酒」の中では一番皆さんの身の回りで見かけることがあるかもしれませんね。

②坂下酒造有限会社(八丈島)

1925年(大正14年)創業の坂下酒造は、八丈島内のなかでも小規模の蔵のため、生産量も限られています。前任の杜氏が亡くなり、一時期は製造を中断していましたが、2021年1月に製造を再開した背景があります。東京本土で見かけるのは麦焼酎「黒潮」。今期は麦90%芋焼酎10%を加えたブレンド焼酎です。今回は麦焼酎「黄八丈」20年古酒が紹介されていました。

紹介銘柄:麦焼酎「黄八丈  20年古酒」(麦麹)AL25度

麦焼酎「黄八丈」(きはちじょう)はもともと2011年に蔵を閉じた磯崎酒造で製造していた銘柄で、閉蔵をきっかけに坂下酒造の蔵元が縁あって引き継いだものです。現在は坂下酒造のラインナップとして加わっています。イベントで紹介されていたのは20年古酒。日本酒にも用いられる黄麹を使用していることもあり、飲んだ時の華やかさと古酒のまろやかさがあります。ストレートやロックも良いですし、お湯割りもおすすめです。

「焼酎&泡盛スタイル」焼酎スタイリストyukikoさん本格焼酎の日特集取材・東京島酒

③樫立酒造株式会社(八丈島)

1925年(大正14年)創業の樫立酒造には、先代がウイスキーの蒸留機をまねて造った独自の蒸留機があります。そのため、ウイスキーのようなまろやかで伸びのある酒質を大事に酒造りをされています。

紹介銘柄:麦焼酎「島の華」(麦麹)AL25度

麦焼酎「島の華」はAL35度もありますが、25度は食中酒としても使用しやすい焼酎です。蒸留機の設計がウイスキー製造を意識していることもあり、私は氷も入れずに常温に少しだけお水を足す”常温ちょい水”にして飲むと、蒸留機にこだわった蔵の酒造りや酒質を理解した美味しさになるのではと感じました。実際、まろやかさと伸びやかさが増して美味しかったです。

④八丈島酒造株式会社(八丈島)

八丈島産のサツマイモにこだわって製造しています。今は100坪ほどの広さにサツマイモを栽培していて、足りない量は八丈島の芋農家から仕入れるなど地域と連携しながら製造しています。

紹介銘柄:芋焼酎「江戸酎」えどちゅう(麦麹)AL25度

島で採れた様々なサツマイモ品種(紫芋・白芋・オレンジ芋など)をその年の収穫状況にあわせて使用・製造し、3年ほどステンレスタンクで貯蔵させて、継ぎ足しをしながらブレンドしています。そのため毎年味わいが変わるのが芋焼酎「江戸酎」の特徴。減圧と常圧のブレンドです。飲み手の皆さんは製造年による味わいの変化を楽しんでもらうと良いでしょう。今年のものはライチのような香りが立っていたので炭酸割りにすると飲みやすかったです。

「焼酎&泡盛スタイル」焼酎スタイリストyukikoさん本格焼酎の日特集取材・東京島酒

⑤農業法人利島ふぁーむ株式会社(利島)

「焼酎&泡盛スタイル」焼酎スタイリストyukikoさん取材・東京島酒

もともと島で収穫される食用の百合根「さくゆり根」を使った商品化を目的に、農業法人が酒造りを始めたという独自の経緯をたどって生まれました。さらに、利島(としま)は「酒造りに適した”水”がない島」と言われている島。酒造りに必要な水がない地域のため、本来なら酒造りができる環境がないということ。そこで熊本県の球磨・人吉地域で造られる球磨焼酎の蔵に協力してもらって、百合根を使った焼酎を製造しています。島からさくゆり根を熊本に送り、球磨焼酎(米焼酎)と一緒に仕込んでもらう独特の製造過程を取っています。

紹介銘柄:「さくゆり(華)」(米麹)AL17度

主原料は、利島産さくゆり根・国産ゆり根・国産米という他にはない焼酎。私たちは食用百合根を茶碗蒸しに入れたりしますが、島では百合根を食べる習慣がもともとないため、酒造りの原料になっているそう。実施に飲んでみると、やはり百合根が持つ土壌感が届いてきます。蔵元はコールド系を推奨されていましたが、燗つけやレンジで穏やかに温めることで、さらに百合根を使用したゆえのほっこりとした良さが出てくると感じた銘柄です。

⑥有限会社おくやま(式根島)

潮の満ち引きで入湯できる場所が変わる温泉:地鉈(じなた)温泉がある式根島。式根島に唯一ある酒蔵が有限会社おくやまです。式根島産あめりか芋の生産者も高齢化のため、蔵元自ら芋づくりを始めています。島には醸造設備がないため、製造は八丈島の八丈島酒造合名会社に協力してもらって焼酎造りを行っています。さらに驚きなのは、式根島から八丈島への直行便がないこと。そのため式根島→本土→八丈島というルートで芋が送られ、原酒の製造と貯蔵を経て、再び八丈島→本土→式根島のルートで原酒が運ばれ、蔵で瓶詰めという出荷作業が行われています。

紹介銘柄:芋焼酎「地鉈」じなた(麦麹)AL25度

式根島産あめりか芋を使用して造られた減圧蒸留の芋焼酎。あめりか芋は大きさ・質を一定にして生産するのが難しいサツマイモ品種です。もともとはさっぱりした味わいのサツマイモですが寝かせるとかなり甘くなるそう。式根島から八丈島を行き来する時間に熟成が増すこと、八丈島酒造で3年原酒を寝かせてから式根島で瓶詰めをしていることもあり、飲んだ時は熟成されたコクがしっかりと届いてきます。水割りにすると伸びてくる美味しさがあります。

⑦株式会社宮原(新島)

1926年(大正15年)創業、新島唯一の蔵元。島ではガソリンスタンドも経営していて酒造り以外の事業も並行しています。現在社員は2名。新島も温暖な気候ではありますが、冬になると西高東低の気圧配置の影響を受けて「西ん風」と呼ばれる荒れ狂う強風を受けることもしばしば。島でサツマイモの栽培が行われたのは1753年(宝暦3年)頃からといわれていて、伊豆七島のなかでも早い段階から栽培が始まった地域なのですが、常に茎や葉など農作物を吹き飛ばす強風との戦いの地でもあります。

紹介銘柄:麦焼酎「嶋自慢 羽伏浦」しまじまん はぶしうら(麦麹)AL25度

すっきりとした口当たりになる減圧蒸留で製造されていて、皆さんのお好みで水割り・ロック・お湯割り・炭酸割りと飲み方を変えられる万能な1本。ビール代わりに炭酸割りを飲むのもおすすめです。現地ではくさやと合わせて飲むこともあるようです。ラベルには羽伏浦海岸の波をイメージしたデザインが施されています。

⑧青ヶ島酒造合資会社(青ヶ島)

青ヶ島の島民は160名ほど。もともと各家庭で飲むために酒造りが行われていたため、「〇〇さんの家の焼酎」というように家庭ごとに酒質やアルコール度数が異なります。造り手の感覚や塩梅に任され、統一性がないところが青ヶ島の酒文化の大きな特徴でもあり、おもしろさでもあります。焼酎ファンや青酎ファンにとっては、鹿児島県や宮崎県など九州の焼酎メッカの地とはまた違ったローカル感やオリジナリティがたまらないポイントです。

今回のイベントでは「青酎 池の沢」と「あおちゅう 奥山直子」2種の試飲焼酎を紹介されていました。漢字とひらがな表記で位置付けが異なっているので、この記事を参考に飲み比べてみるのもおすすめですよ。

紹介銘柄【1】:芋焼酎「青酎 池の沢」(麦麹)AL35度

漢字表記の「青酎」は島外出荷用のブランド表記です。麹を培養していて、ある程度の出荷数や質の一定化を図っています。現在、漢字表記の「青酎」は8ブランド。芋は各蔵が各自で育て、多く採れた時は他の生産者の芋と合わせて使用することも。今期の「青酎 池の沢」はコクがあり、水割りやお湯割りにすると伸びてくる美味しさを持った芋焼酎です。

紹介銘柄【2】:芋焼酎「あおちゅう 奥山直子」(麦麹)AL30度

ひらなが表記の「あおちゅう」は各家庭が数量限定で生産しているもの。自然酵母や麹を使用しているため手間がかかり、その年によって味わいも大きく変わります。ラベルを見ると「あおちゅう」のあとに生産者の名前が書かれています。今回の「あおちゅう 奥山直子」は奥山さんのところで造られたあおちゅうのこと。かなりツンとした青くささがあり、青ヶ島の気候や風土を受けて育った自然の菌による味わいが楽しめます。”ありのまま“を閉じ込めた直球のおもしろさがひらがな「あおちゅう」にはあります。

⑨神津島酒造株式会社(神津島)

「焼酎&泡盛スタイル」焼酎スタイリストyukikoさん取材・東京島酒

1894年(明治27年)創業、神津島で唯一の蔵。現在は焼酎とスピリッツを製造しています。潮でタンクなどが傷みやすい環境のため、設備は常にきれいにして酒造りに取り組んでいます。

紹介銘柄:麦焼酎「盛若」(麦麹)AL25度

フランス ボルドーのワイン樽を使用した樫樽貯蔵の麦焼酎。チョコレートのようなまろやかで甘い香りがして、水割り・ロック・炭酸割り・お湯割りも美味しくいただけます。柔らかい口当たりのため樽貯蔵の麦焼酎のなかでもとても飲みやすい酒質です。

「焼酎&泡盛スタイル」焼酎スタイリストyukikoさん取材・東京島酒

⑩有限会社谷口酒造(大島)

「焼酎&泡盛スタイル」焼酎スタイリストyukikoさん取材・東京島酒

大島で唯一の酒造蔵。もともと文筆家であった蔵元が「世界に通用するような味を造る」という展望のもと、蔵元ひとりで酒造りを行っています。すべての作業をひとりで行っているため、生産期は島からなかなか出られる機会はないそうですが、そのぶん酒造りにひたむきに向き合えるとのこと。蔵元が丹精込めて造った焼酎を飲んでみて下さいね。

紹介銘柄:麦焼酎「御神火 スタンダード」ごじんか(麦麹)AL25度

「麦焼酎を飲んだ」としっかりと味わえるもので、飲みごたえがあります。水割り・ロック・水割りが美味しいです。特に水やお湯で加水することで伸びが出てきます。口当たりもまろやかになり、きめ細やかさを感じる1杯に。

⑪三宅島酒造株式会社(三宅島)

2000年の三宅島噴火によって島民が避難、2007年に島に戻って酒造りを再開しました。島の産業を復活させたいという蔵元の想いが現在に至っています。

紹介銘柄:麦焼酎「雄山一」おやまいち(米麹)AL25度

東京島酒の多くの麦焼酎は麦麹によって造られていますが、麦焼酎「雄山一」は長崎県の壱岐焼酎のように米麹を使用して造られた麦焼酎。今期はタイ米も使用しています。米麹を使用しているため、飲んだ時に柔らかい口当たりです。ろ過も手作業で行っています。2年熟成させてから瓶詰め、出荷をしている麦焼酎です。

⑫小笠原ラム・リキュール株式会社(母島)

小笠原では欧米系の定住者によって1830年頃からラム酒製造の土壌が備わっていた地です。1876年(明治9年)に日本領土になってからサトウキビ栽培による製糖業が盛んになり、酒造りも行われていました。第二次世界大戦の頃に一時期ラム酒の製造文化は途絶えてしまいます。終戦後はアメリカの統治下になりましたが1968年(昭和43年)に日本に返還され、その後、村おこしとして同社を設立。1992年(平成4年)に商品化や販売が開始され、村長が社長を務めています。

紹介銘柄【1】:ラム酒「小笠原ラム酒 海底熟成ラムMother」AL40度

母島産サトウキビと、ややスモーキーでクセのあるオーストラリア産糖蜜を主原料に造られたラム酒です。海底で寝かせているのも特徴です。

紹介銘柄【2】:リキュール「小笠原パッションフルーツ パッション・リキュール」AL12度

パッションフルーツは小笠原の特産品です。ラム酒をベースにパッションフルーツの果汁を加えたリキュールです。アルコール度数は12度のため、炭酸割りなどにして飲むのがおすすめです。

 

東京都の地酒「東京島酒」のブランド化へ。その可能性と課題とは

「焼酎&泡盛スタイル」本格焼酎の日特集!東京島酒・焼酎スタイリストyukikoさん取材

WTO(世界貿易機関)で産地呼称「GI」の取得も目指していきたい東京都の地域ブランド「東京島酒」。先に説明したように、米が貴重品だった昔、酒づくりに必要な米麹の代用品として麦を用いたという酒造りの文化が現在にも受け継がれているのが、ひとつの特徴でもあります。

一方で、もともと家庭で生産・消費されることを前提に造られてきている習慣や文化が他の焼酎生産地域よりも強いため、「東京島酒」としての定義を該当の島の蔵すべてに当てはめることができるのかどうか、全国展開や世界展開にむけた生産環境が可能かどうかなどの課題があることも確かです。

このようにまだまだ発展と進化が期待できる個性豊かな東京都のブランド「東京島酒」。私も焼酎スタイリストとして、東京から「東京島酒」や蔵元の皆さんの応援ができればと思っています。まずは皆さんも11月1日の「本格焼酎の日」を機会に、ぜひ「美味しい1杯」「価値ある1杯」を楽しんで下さいね!全国の焼酎ファンの皆さん&蔵元の皆さんと一緒に……乾杯!!

 

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