福岡県のおいしい食と日本酒&本格焼酎イベント「酒処・福岡を楽しむ食宴」開催!
福岡県の特産品の食とお酒を楽しむイベント「酒処・福岡を楽しむ食宴」が開催!福岡県も九州の酒どころです。今回は講師を務めた焼酎スタイリストyukikoさんの取材も含めてお届けします!ウェブマガジン「焼酎&泡盛スタイル」読者の皆さんも福岡県のお酒の楽しみかた・飲みかたを参考にしてみてくださいね!
福岡県のお酒と食を楽しむ!満足・満腹のおいしい時間!
焼酎スタリストyukikoです。8月3日(土)に福岡県イベント「酒処・福岡を楽しむ食宴」が麹町なだ万福岡別邸(東京都千代田区)で行われました。福岡県は日本酒と本格焼酎が造られる酒どころの地でもあり、酒蔵は65蔵あります。(2024年8月現在)その理由は、筑後川や矢部川など一級河川もあり水が豊富な地であること。さらに、九州の地域として本格焼酎だけではなく日本酒の製造が盛んなのは、山田錦をはじめとする清酒の原料となる米作りも活発なため、酒造りが広まりやすい環境なのです。
今回の「酒処・福岡を楽しむ食宴」では、麹町なだ万福岡別邸のイベント特別コース料理をいただきながら、福岡県の日本酒と本格焼酎を楽しむ主旨です。料理長の寺田勝裕さんから料理と食材の説明がなされました。旬彩には、福岡有明のりを使用した「金時草と白木耳浸し」、博多のとまとを使用した「福岡県産鰻ざく」、福岡県産巨峰・エリンギ、博多アスパラを使用した「チーズ白和え」など全5種が並びます。これらが福岡県の伝統工芸品である博多織のお盆に並び、参加者も「きれい!」と見た目の美しさに感激するシーンも。まずは日本酒でいただきます。
当日参加者が試飲できる日本酒は、3種類のうち2種類は全員共通で、残りの1種類をカードから選択して選ぶ方法でした。銘柄が伏せられているため、参加者にとっては「どのようなお酒を選び、出会えるのか」という志向で行われました。参加者が共通で飲める日本酒は次の①②で、もう1種類は③~⑤から選ぶため、最後の1種類は隣の席の人と違う銘柄のお酒が注がれるテーブルもありました。
①庭のうぐいす 特別純米(山口酒造場)久留米市
②百年蔵 純米大吟醸(石蔵酒造)福岡市
③岩波 純米吟醸(岩波酒造)大川市
④田中六五 糸島産山田錦純米(白糸酒造)糸島市
⑤繁枡 箱入娘 大吟醸(高橋酒造)八女市
株式会社なだ万 きき酒師 鈴木克則さんの日本酒の説明もあり、参加者は福岡県の食材を使用した料理と一緒にタイプの異なる3種類の日本酒をいただきます。
参加者からは「せっかくだったら5種類全部飲んでみたかった」という声もありましたが、「福岡県の日本酒を初めて飲んだ」「福岡県が酒どころなのだと知ることができた」など福岡の食と日本酒に触れる貴重な時間になったようです。
福岡県の本格焼酎レッスン!①福岡県ならではの焼酎文化ルーツ
福岡県は先述の通り水が豊富にある地であり、本格焼酎に必要な原料も様々生産されているため、芋・麦・米・ごま・そば・粕取焼酎からニンジン焼酎など地元野菜を用いた個性的な焼酎も造られています。イベント当日は、私も参加者の皆さんと一緒に食事をしつつ、講師として皆さんの前に立たせていただきました。
私は現在「焼酎スタイリスト」としての活動と並行して、大学講師として日本文化の源流にあたる大陸文化について、韓国など現地に滞在して学術的に調べています。そういう意味でも福岡県は歴史的背景が大変興味深い地なのです。今回のイベントでは福岡県の本格焼酎の文化的視点とおいしさの2点から解説をしました。
焼酎というと一般的に「九州」のイメージが強い日本の伝統酒です。「九州」とひとくくりになりがちですが、北に位置する福岡県と、南にある鹿児島県や宮崎県とは少し異なった特徴があります。それは、福岡県の酒文化は中国や朝鮮半島の大陸から伝わってることです。同じ九州でも、鹿児島など南の地域は琉球や東南アジアから伝播したといわれています。同じ九州であっても歴史的背景に違いがあるんですね。
さらに、福岡県の焼酎のことを「博多焼酎」と呼ぶことがあります。もともと江戸時代には清酒の酒粕を用いた粕取焼酎が造られていて、のちに米や麦による焼酎の生産が福岡県でも主流になります。特に麦は用途によって小麦・大麦・はだか麦など種類があり、福岡県は北海道に次ぐ麦の産地です。生産面積は小麦が全国2位、大麦が全国3位、はだか麦が全国4位で、県内では麦生産者による「麦部会」が設立され、より高品質な麦を安定供給できるよう努めています[1]。
焼酎においても麦生産地として麦焼酎づくりにも力を入れていて、1975年には大麦麹を使った麦100%の麦焼酎を完成させています。そのため福岡県は麦焼酎の銘柄が多いのです。
福岡県の本格焼酎レッスン!②「美味しい1杯」を作ってみよう!
今回は、会場にもなった麹町なだ万福岡別邸のドリンクメニューにある麦焼酎「筑後船小屋 焙煎麦焼酎」(西吉田酒造)を例に「おいしい1杯」のポイントをお伝えしました。この銘柄はコーヒー豆の焙煎機で麦を焙煎しているため、通常の麦焼酎よりも香ばしさがあります。
飲んだ時のファーストタッチは麦の香ばしさ、甘みが届いてきます。かなりしっかり焙煎している焼酎のため、飲んだ時の第3段階くらいに、人によってはほのかに酸味や苦みを感じる方もいるかもしれません。嗜好や味覚には個人差があるため、気にならない方・それが好きな方もいるとは思いますが、料理によってはその部分がしっかり感じる場合もあります。
この銘柄の個性を活かす、焼酎スタイリストyukikoおすすめのコーディネートはチョコレートです。(参考:過去に開催したチョコレート×本格焼酎のイベント記事はこちらから)
今回もデザートに「八女抹茶のガトーショコラ」が出されていたので「筑後船小屋 焙煎麦焼酎」と合わせて紹介しました。参加者からは「うわ、おいしい!」「焼酎がこんなにおいしいとは!」と即座に声がこぼれ、会場全体が和やかになるほど好評でした。ここでは楽しみかたのポイントと参加者のリアルコメントを一部紹介します。
麦焼酎「筑後船小屋 焙煎麦焼酎」ロック
食中酒としてなら、この焙煎麦焼酎の焙煎具合と相性の良い焼物もおすすめです。さらにロックは食後酒としても好まれる方が多い飲みかたです。チョコレートや今回のようなガトーショコラと合わせるのもおいしいのです。なお、チョコレートとの楽しみかたはロック以外でも合いますので、試してみてくださいね。(料理)焼物「博多和牛ロースト、福岡県産鰆塩焼き、糸島野菜」
■キリっと飲めておいしかった。食が進む!
■通常の麦焼酎とはまた違った麦の香ばしさが届いてきて、おいしかった
麦焼酎「筑後船小屋 焙煎麦焼酎」炭酸割り
食事中の時は焼酎4:炭酸6または5:5にすると飲みやすいです。味が濃い料理や油を使用する料理との相性もよいです。焙煎麦焼酎ならではの香ばしい香りも楽しんでください。(料理)煮物「福岡県産鱧、博多なす煮卸し、青唐」
■炭酸割りにすると焙煎した香りが立ってきておいしかった
■yukikoさんが料理の味わい重視の時は焼酎4:炭酸6がおすすめといっていたのが、今回のなだ万の味つけにぴったりだった
麦焼酎「筑後船小屋 焙煎麦焼酎」麦茶割り
さらっと軽く飲みたい時、焼酎初心者さんやお酒が弱い方におすすめの楽しみかたです。また、上記に説明した最後に酸味や苦みを感じる方は、麦茶割りにすることでそれらが気にならなくなります。焼酎5:麦茶5または4:6にすると刺身や淡泊な味付のものと合わせやすくなります。(料理)造り「福岡県産天然マダイ、アオリイカ、鮪」土佐醤油で
使用する麦茶の種類によって若干味わいも変わります。それも楽しみかたのひとつとして飲み比べてみてください。麦茶割りはご飯とも合いますよ。(料理)「玉蜀黍炊き込み(元気つくし米)、赤だし(福岡有明のり、博多えのき、博多万能ねぎ)、香の物」
■焼酎初心者なので麦茶割りは飲みやすくておいしかった。お酒をあまり感じないのでゴクゴク飲めてしまう。
■麦茶で割ったことがなかったから意外だったけれどおいしかった。自宅に麦茶があるから自分でもやってみたい。
焼酎スタイリストおすすめ!本格焼酎エピソード
今回「麦茶割り」を紹介した背景には大きな理由があります。イベントでもお伝えしましたが、麦焼酎「筑後船小屋 焙煎麦焼酎」を製造元 西吉田酒造が蔵を構える筑後平野は麦の産地でもあり、麦の焙煎工場もある地です。
今回は福岡県庁や麹町なだ万福岡別邸、運営側の皆さんから「福岡県の食やお酒の美味しさをしっかり伝えたい」という想いが打ち合わせ段階からも私にも強く伝わってきていました。その想いを受けて、私も講師として参加者の皆さん・「焼酎&泡盛スタイル」読者の皆さんにも、日本の伝統文化産業・地域産業であるお酒が造られる地の特徴や、この焼酎が持つ長所を理解していただくために「麦茶割り」をコーディネートしました。
お酒が弱い方や「少し飲みたい」という方にも気軽に飲める方法として、さらに麹町なだ万福岡別邸のように素材そのものの味や出汁の旨みを繊細に引き出すお店の料理にも対応しやすい1杯として、飲食店の皆さんがお客様におすすめしやすい方法としても紹介しました。麦焼酎「筑後船小屋 焙煎麦焼酎」は麹町なだ万福岡別邸にもメニューにもありますので、興味のある方はぜひお店で実際に料理と一緒に味わってみたり、ご自宅で試してみてくださいね。
現地 福岡県で食とお酒が楽しめる!「& SAKE FUKUOKA」開催!
福岡県の酒蔵と人気飲食店が一堂に集結する福岡のお酒イベントが9/28 (土)~29(日)に開催されます。福岡県東京事務所 副所長 徳本裕子さんからも「コロナ禍で実施が難しい時期がありましたが、今回で5回目を迎えます」と現地の盛り上がりを伝えてくれました。
「& SAKE FUKUOKA」はお酒好きの方はもちろん、これからお酒について知りたい方などが皆で福岡県のお酒を囲んで楽しむ福岡県の大型グルメイベントです。当日は日本酒・焼酎・リキュールなどのドリンクと、郷土料理などのフードはコインと引き換え制です。ご興味のある方は詳細および申込は下記の専用サイトをご覧ください。
開催日:2024年9月28日(土) 11:00~20:00 / 9月29日(日) 11:00~17:00
場所:福岡国際センター
参加酒造:44蔵
■詳細や申込
「& SAKE FUKUOKA」専用ページ
[文・撮影]yukiko(焼酎スタイリスト)
[協力]福岡県東京事務所、福岡県酒造組合、色彩総合プロデュース「スタイル プロモーション」
[編集]ウェブマガジン「焼酎&泡盛スタイル-shochu&awamori STYLE-」編集部
※写真の無断使用、二次使用は禁止しております。
※イベント当日の料理や食材の表記は、麹町なだ万福岡別邸のおしながきをもとに掲載しています。
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焼酎スタイリスト®、ファッションスタイリスト。色彩総合プロデュース「スタイルプロモーション」代表。株式会社永谷園を経て“色が強み”のファッションスタイリストに転身。全国の蔵元らと連携して「焼酎スタイリスト®」として日本のお酒「國酒」を“流行×オシャレ”に発信。トレンドや美容情報に精通し、ファッション誌やビューティー誌にも登場。”時流”を掴んだお酒のコメントやアドバイスには定評がある。
蔵元や酒販店・飲食店からの信頼も厚く「蔵元公認 焼酎アンバサダー」「焼酎ナビゲーター」「泡盛スタイリスト®」「日本酒スタリスト®」なども務め、全国で講演やイベントプロデュース・企業研修を行う。大学の非常勤講師として教育分野でも活躍。(専門:販促色彩・ビジュアルプロモーション・ブランド構築・伝統文化産業)
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